【まだ蛍光灯を使っている企業必見】蛍光灯の2027年問題と企業への影響

2025年6月3日
こんにちは。
工場倉庫建築設計ナビは、地元の愛媛県・香川県で工場や倉庫などの施設の新築や建て替え、改修、耐震補強などの設計業務を行っている建築設計事務所です。
皆様の会社の電気はLEDになっていますでしょうか?
全部入れ替えるのは大変、今のままで問題ない、と蛍光灯を使い続けている企業様も多いかと思います。
今回は、蛍光灯が使えなくなることで生じる影響とLEDのメリットについてご紹介いたします。この機会に、LEDの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
蛍光灯の2027年問題とは?
2027年には、蛍光灯の製造・輸出入が原則廃止されます。企業や工場では、これまで使用してきた蛍光灯が入手しづらくなり、維持コストの上昇が懸念されます。
2027年の蛍光灯規制の背景
蛍光灯には水銀が含まれており、環境負荷が高いことが問題視されています。2023年に開催された「水銀に関する水俣条約 第5回締約国会議」で、2027年末までにすべての一般照明用蛍光灯の製造および輸出入が禁止されることが決定しました。
日本では、2016年に水俣条約を締結し、2017年からは蛍光灯が水銀使用製品産業廃棄物として扱われているため、蛍光灯を処分する際は、同廃棄物の収集運搬・処分に関する許可を取得している業者への委託が義務付けられています。
企業や工場への影響
1.交換用蛍光灯の確保が困難に
2027年以降も、蛍光灯の使用自体は禁止されていません。しかし、市場に流通する交換用蛍光灯の供給は減少し、入手が困難になることが予想されます。特に特殊な仕様の蛍光灯を使用している場合は、代替品の入手がさらに難しくなる可能性があります。
2.照明設備のメンテナンスへの影響
蛍光灯の製造が完全に停止すると、照明器具の修理や交換にも影響が出ます。器具の部品が入手困難になり、修理ができず、設備全体の交換が必要になるケースも考えられます。
早めのLED照明への移行をおすすめします
LED照明を早めに導入することで、以下のメリットがあります。
・コスト削減
LED照明は消費電力が少なく、長寿命のため、電気代や交換コストの削減につながります。
・環境負荷の軽減
CO2排出量が削減され、企業の環境目標達成に貢献します。
・作業環境の向上
均一で明るい光を提供し、視認性が向上します。演色性の高いLEDを使用することで、より自然な色味を再現でき、作業者のストレス軽減にもつながります。また、ちらつきが少ないため、目の疲れを軽減し、快適な作業環境を整えることが可能です。
・安全性の向上
即時点灯する特性があるため、スイッチを入れてすぐに安定した明るさを得られます。暗がりや点灯までの遅延による作業ミスや事故のリスクを低減できます。また、熱をほとんど発しないため、火災リスクの軽減にもつながります。
・メンテナンス負担の軽減
長寿命であるため、頻繁に交換する必要がなく、メンテナンスコストや作業の手間が大幅に減少します。特に高所や手が届きにくい場所での照明交換が減ることで、安全面や作業効率にも貢献します。
まとめ
2027年の蛍光灯製造禁止は決定事項であり、企業や工場にとって早急な対応が必要です。LED照明は、省エネルギー効果や長寿命などのメリットが多く、長期的なコスト削減にもつながります。また、環境負荷の低減にも寄与し、持続可能な経営の実現にも貢献します。
照明の移行には、適切な照明設計が欠かせません。既存設備との適合性や照度の確保などを考慮しながら、最適な移行方法を検討することが重要です。早めの準備を進めることで、スムーズな移行とコスト削減を両立させることができます。