基礎への海水の侵入防止
2026年1月8日
こんにちは。
工場倉庫建築設計ナビは地元愛媛県・香川県で工場や倉庫などの施設の新築や建て替え、改修、耐震補強等の設計業務を行っている建築設計事務所です。
今回は、基礎への海水の侵入防止について、実際の監理現場での事例をご紹介いたします。
海沿いや港に近い場所で工場や倉庫を建築する場合、基礎工事中に海水が入り込むトラブルが起こることがあります。計画段階では問題がないように見えても、施工時の条件によって思わぬ影響が出ることも少なくありません。
監理時に発生した課題・トラブル
今回の現場では、基礎工事の際に矢板(地面を囲う板)の隙間や下部から海水が侵入するというトラブルが発生しました。
特に問題となったのは、基礎コンクリートを打設する直前・直後のタイミングです。海水が入り込むと、コンクリートの品質低下につながり、将来的な耐久性にも影響を及ぼします。
監理の立場としては、工期の遅れだけでなく、完成後に見えない部分で不具合が起きるリスクを防ぐ必要がありました。
上記が発生する背景
なぜ基礎への海水侵入が起きたのか、その背景を整理すると次の点が挙げられます。
まず、矢板の長さの検討不足です。地中深くまで矢板が入っていないと、下から海水が回り込んできます。
次に、ウエルポイント(地下水を下げるための設備)の数や配置の検討不足です。十分に地下水位を下げられていないと、海水の影響を受けやすくなります。
さらに、基礎の高さが海水面よりも低い位置に計画されていたことも要因でした。
海に近い工場倉庫では、「地面より下に海水がある」という前提で計画を行う必要があります。
解決策
この問題に対して行った解決策は、干満潮を考慮した施工計画の見直しです。
具体的には、事前に干潮と満潮の海水位を確認し、基礎コンクリート打設の前後に海水が侵入しない曜日と時間帯を選定しました。
特に海水位の変化が小さい小潮のタイミングを狙うことで、リスクを大きく下げることができます。
設計図だけでなく、自然条件を踏まえた工程管理を行うことが、監理において重要なポイントとなります。
解決事例
実際の現場では、干潮から満潮までの間が約6時間あることを確認しました。
その時間内に基礎コンクリートの打設を完了させる計画を立て、施工を実施しました。
また、万が一海水が入り込んだ場合に備え、水中ポンプを事前に準備しておくことで、迅速な対応が可能な体制を整えました。
さらに、今後の工事を見据え、基礎の高さや矢板の長さについても再検討を行い、海水の影響を受けにくい計画へと修正しました。
トラブルを避けるためのアドバイス
基礎への海水侵入トラブルを防ぐためには、次の3点が重要です。
1つ目は、計画段階で必ず海水位を調査することです。過去のデータや現地状況を確認することで、リスクを把握できます。
2つ目は、基礎高さや矢板長さに余裕を持たせることです。ギリギリの設計は、施工時のトラブルにつながりやすくなります。
3つ目は、設計者・施工者・監理者の情報共有です。現場での判断が必要なケースも多いため、連携が非常に重要です。
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